ちいきの学校

2021.10.21

ちいすけ水戸 第1回 開催!!

ちいすけ水戸「1日でわかる介護講座」

10月19日に稲荷第一市民センターにて、今年度最初のちいすけ水戸「1日でわかる介護講座」が開催されました。新型コロナウイルスの影響により、当初は8月・9月も開催予定でしたが延期となり、開催できずにいました。10月に入り、ようやく開催の運びとなりました。

 

ダレでもライターとして、取材および受講、準備や受付のお手伝いをした立場からレポートします。

講座「認知症について」の1シーン

 

この講座は、日々介護の現場で活躍する講師陣が生の声を交えながら介護の知識をシニアの方に楽しく伝えるものです。時間は10時から16時まで、定員は各回20名となっています。当日は1名欠席だったため、19名の方にご参加いただきました。

 

10:00~ オープニング

NPO法人ちいきの学校の小林さんからちいきの学校について、水戸市役所介護保険課課長の荻沼さんからは、ちいすけ水戸の説明がありました。

介護保険課による「ちいすけ水戸」の説明

 

小林さんからは講座を楽しく受講いただくために、①楽しく学ぶこと、②拍手することの2つが重要ということが伝えられました。その後、今日の講師紹介と簡単なストレッチがありました。

 

10:30~ 介護保険について

介護福祉士の稲田さんが講師となり、水戸市の介護保険ガイドブックを使いながら介護保険について教えていただきました。クイズ形式だったのでポイントを押さえながら楽しく学べました。私にとって介護保険は、中学や高校で教えてもらった一つの知識に過ぎませんでした。知っていたのは名前くらいでほとんどが知らないことでした。話を聞きながら、昨年亡くなった祖母のことを思い出していました。過去に要介護認定を受けたことがありました。認定を受けるにも様々な過程を経る必要があることを知り、私の知らなかった、その出来事の裏側を垣間見たような気がしました。

真剣にメモをとる受講者

 

11:30~ お昼休憩

 

12:30~ 介護予防の説明とストレッチ

講師は介護福祉士・介護予防主任運動指導員でもある川澄さん。話を聞くだけでなく、実際に体を動かす時間もありました。講座の対象はもちろんシニアの方ですが、20代の私にとってもためになるものでした。「普段の食事ではバランスよく食べられていない」「全然運動していない」などと、自分の生活習慣を見直すきっかけになりました。

運動や日頃の食事の大切さについて

13:10~ 認知症について

再び稲田さんが講師となり、認知症についての理解を深めました。介護保険と同様に、認知症についてもなんとなく知っている程度でした。話の中で「記憶障害」という言葉を聞き、「なるほど、そうか!」と目から鱗が落ちるようでした。例えば、ほんの30分前にあった出来事を認知症の方が覚えていないとすると、周囲の人は「なぜ覚えていないの?理解できない」と思ってしまうと思います。しかし、記憶の障害によるもので、認知症の方本人にはどうしようもないことだと分かると、認知症の方の不安に少しでも寄り添えるような気がしました。また認知症の方への接し方を考える場面では、模範解答を聞いたときに「そういう対応ができるのか!」と一人で感動してしまいました。

認知症の方への対応を、具体例で示す

 

14:00~ 休憩

 

14:10~ オンライン事業所見学会

介護助手「ちいすけさん」を導入している施設と会場をオンラインで繋ぎました。前半は施設内にあるデイサービスの様子を見せていただき、後半は実際にちいすけさんとして働いている方のお話を聞くことができました。「お茶出しや消毒、掃除などの仕事をしている」「仕事自体が楽しく、大変なことはない」「働くことで生活のリズムが作られている」「楽しんでやることが大事」などのお話がありました。話を聞いているうちにいつの間にか元気をもらっているような、そんなとても若々しい方でした。

今回初の試みとなったLINEを使用したオンライン事業所見学

司会者とちいすけさんの会話のようすが、会場スクリーンに映し出されている

 

14:30~ 交流会

まず5つの事業所の紹介があり、その後グループに分かれて詳しい話を聞いたり質問したりしました。どのグループも交流が活発で、時間が足りなくなるほどでした。

1日でわかる介護講座を終え一日経った今でも、教えていただいた数多くのことを消化しきれずにいます。それだけ非常に内容の濃いものでした。また来月から介護の仕事に携わる身として、事前に介護の知識を学ぶことができたのは有り難いことでした。

最後に、参加されたシニアの方から一人でも多くのちいすけさんが生まれることを願って、このレポートを閉じたいと思います。

 

写真:軍司真奈

文章:大貫史織