「ダレデモテンランカイ」は、2020年6月「施設のエントランスにギャラリーをつくりたい」という依頼を特別養護老人ホームもみじ館よりいただいて、ロゴやポスターを制作するところから始まりました。
この時はコロナ禍のどこにも出かけられない時期で、施設の利用者やスタッフの目を少しでも楽しませたいという願いからスタートしました。目的は2つ。一つは施設に新鮮な風を呼び込み地域とつながるというもの。もう一つは「ダレデモ」表現者になれる場の提供です。
これまで、施設内外の作品展や地域のアーティストの作品、スタッフの撮った写真展など、月に1〜2企画で行って来ました。
2021年8月、デザイン室で企画のお手伝いをすることになり、地域の他事業所の作品も積極的に紹介するようになってきています。軌道に乗ってきたため、展示場所も同じ市内の介護老人福祉施設 長生園を加え2箇所に増えました。
もみじ館エントランス(10月初旬の様子)
10月16日に新しく始まった介護老人福祉施設 長生園。夕方、やっと作品を展示し終えた途端、仕事終わりのスタッフの方たちが熱心に作品を見てくださり、「これは森に見える」「わたしは人に見える」「抽象っておもしろい」と歓声が上がっていました。
長生園のエントランス
自然にギャラリーツアーが始まるという嬉しい出来事が!
10月27日まで生江教代展をもみじ館と長生園(いずれも水戸市)の2箇所で同時開催しています。その後、11月14日まで長生園で展示が続きます。生江さんは福祉の仕事をしながら版画等の平面作品を作り続けている水戸市在住の美術作家。
もみじ館では、生江さんの作品に加え、ユーアイファクトリーの遅野井大樹さんと小林大さんの作品も展示しています。
10月28日からはつくば市にある自然生クラブのみなさんの作品も展示予定です。
遅野井さん制作の陶芸作品「古代サメ(メガロドン)の口」(テーブル中央)の中に、作品鑑賞ワークショップでデイサービス利用者7名でつくった小麦粘土の作品がコラボしています。ワークショップでは、画面左下の小林さんの作品を見ながら粘土表現をしました。
遅野井さんの作品