ちいきの学校

2019.12.16

第1回しろうと先生「幸代さんの柚子ジャムづくり」レポート

柚子ジャムの季節

「庭の柚子をとって来ました」

バケツいっぱいに入った柚子とともに現れたのは、今回、柚子ジャムのつくり方を教えてくださる幸代さん。庭に柚子の木があり、そこから毎年たくさんとれる柚子の実をジャムにしてご近所さんに配ったりしているそうです。

 

冬の晴れた日曜日、水戸市内原にあるナマケモノカフェを会場にお借りして、柚子ジャムづくりが始まりました。

 

 

「まず洗いましょう」そう言ってお店の横手の外水道に柚子を運びます。

水は少し冷たくて、代わる代わるみんなで洗いました。

今回の参加者は、地域の20代~50代まで幅広い世代の方たちです。

 

 

つくってみよう!

 

「はい、じゃあまず横に半分に切ってね」幸代さんが声をかけると、みなさん一斉に真剣な面持ちで作業に入ります。

 

横2つに切った柚子は、手で絞って種と果汁、外皮に分けました。

「種はジャムにとろみをつけてくれるから、あとで一緒に煮るんです」

そう言って幸代さんは、種をガーゼに包んで糸でしばっていきます。

 

 

外皮から薄皮の部分を外してザク切りにし、外側の皮は千切りに。

何人かで手を動かすと、作業もはかどります。

 

 

切り終わったところで、果汁と薄皮と外皮の重さを計ります。

グラニュー糖の量を決めるためです。

 

 

甘めが好きな人は柚子の重さの80%くらい、控えめな甘さが好きな人は70%くらいを目安に。

「長く保存したい場合は、グラニュー糖の濃度をあげてね」と幸代先生。

 

 

さあ、ここから火を入れていきます。

まず、苦味やアクを抜くために、外皮を3回ほど茹でこぼします。茹でこぼすとはよく言ったもので、茹でてはお湯をこぼし、新しいお湯(または水)を入れてまた火にかけます。こぼすタイミングは沸騰してから3分くらいが目安です。

 

 

3回目の茹でこぼしが終わって、ざるに外皮をあけたら、いよいよ煮る作業に入ります。

空の鍋に外皮と果汁、薄皮、グラニュー糖と少量の水(コップ半分くらい)を加え、その上に種の入ったガーゼを置いて火にかけます。

浮き上がってくる白っぽいアクをお玉で取り除きながら、強めの中火で煮ていきます。

沸騰して8〜10分経ったら種を取り出しましょう。

その後は煮詰まり具合を見ながら3〜5分煮ます。

 

 

煮汁をお皿にスプーン一杯ほど垂らして冷まし、とろみがついていたら火を止めるタイミングです。

 

 

最後に、煮沸消毒をしたガラスの瓶に熱々のジャムを入れる作業です。

瓶のふちまでいっぱいに入れて、蓋をしたらしばらく放置して冷まします。

 

 

その時間に、ナマケモノカフェのセドリックとまやさんが、美味しいコーヒーとお茶を入れてくれました。みんな座ってほっと一息。試食で食べたジャムの美味しさについて語り合います。

 

「苦味がなくてとても美味しい」

「わたを取るのかと思っていましたが、取らないんですね」

「鍋の中ではサラッとしてたのに、お皿に取るととろみがついてて驚きました」

 

思い思いの感想が聞こえてきます。

 

 

「楽しかったです。」「おうちでも作ってみたい。」

そんな言葉に後押しされるように、幸代先生がレシピをまとめたプリントを配ってくれました。

 

そこには今までの流れとつくりやすい分量が書かれています。

幸代先生曰く、

「インターネットで調べた方法も試してみて、良かったらそれも加えてアレンジしてるの」。

 

幸代先生の柔軟な考え方に触れ、ひとしきりジャムの話に花が咲き、気がついたら先ほどの熱々の瓶が程よく冷えてきました。

 

 

幸代先生から一人ひとりに手渡されるジャムの瓶。しっかりしたガラス瓶の重さが掌に伝わってきます。

ほんのりしたぬくもりと、先生の手書きラベルに刻まれた日付。

楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。

 

 

 

「しろうと先生」とは