「みなさんは、どんな時に写真を撮りたいと思いますか?」
現代は、スマートフォンが普及し、きれいな写真を気軽に撮れる時代。そんないつでも、どこでも写真が撮れる時代だからこそ、その人の興味や関心が写真を撮る瞬間に表れるのかもしれません。
今回は、講師として写真家、美術家である松本美枝子さんと地域を練り歩き写真を撮る、「廻るちいき」を開催しました!
舞台となるのは城里町磯野。
集合地点の「いやしの里」から小松寺を経由し「ふれあいの里」までを散策し、地元食材を使ったダムカレーを味わい、その後各自の撮った写真を発表するまでのイベント
松本さんから提示された写真のテーマとして「地域を好きになれるポイント」を参加者各自が考え、各自のテーマに沿った写真を城里町の地域を廻りながら撮影します。イベント専用のInstagramアカウントを全員で共有し、そこに撮った写真を随時投稿するというもの。このアイデアは講師の松本さんから教えていただきました。
最後に集合地点の「いやしの里」にてInstagramを眺めてみる。そして一人一人どんな写真を投稿したのか、どんなテーマを決めていたのかを発表していくイベントでした。
この人はどんなテーマにしたんだろう。どんな時にカメラを構えるのだろう。そうやって少し気を配って見てみると、その人の興味や大切にしているものが、ほんの少し垣間見えるような気がします。
講師の松本さんの撮影タイミング。他の人が撮っていないところにも目を配っているような、どんなテーマなんだろう?と思わせる写真を撮影されていました。
「10年前は田んぼだった」と城里町の歴史を語る会話も生まれ、同じ地域を廻っていても考えることや感じることは人によってそれぞれ異なるのだなあと。
偶然見つけたハート型の切り株。普段何気なく歩いているだけでは見落としてしまいがちなものもカメラを片手に歩いていると、被写体にも話題にもなるのだと。「写真を撮ったら幸せになれるね」という会話も
最後にはまた集合地点にもどり、みんなで完成したInstagramアカウントを眺めていました。どれもいい写真ばかり。人の興味はこんなにも違うのだと思わせられる多様性がそこにはありました。
最後に集合写真の撮影!皆さん楽しそうです!
僕自身は見落とされてしまいそうな小さなものたちが光に照らされているものを撮影し、「陽の光を浴びて」というハッシュタグをつけて投稿していました。
地域を好きになるポイントというのも同じように他人には見落とされてしまうようなほんの小さなところで、自分にとっては光を浴びて輝いて見えるものではないかと思っています。
そしてもう一つ、心がけていたことがあります。それは人が少しでも映り込んでいる写真を撮るということ。僕にとっては何かを好きになるきっかけになるのは「人」じゃないかなあと思っています。
地域を廻り、自分の興味に向けて、想いを巡らせる。
そんな機会になっていたらと思います。
ライター 藤川 尚